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ネオパラディグラSの有効主成分(クエン酸シルデナフィル)

ネオパラディグラSの有効主成分(タダラフィル)

由来

ネオパラディグラの有効主成分シルデナフィル(Sildenafil citrate) は1990年代前半に英国ファイザー社により狭心症の治療薬として研究開発が行われ、偶然にも被験者らに陰茎勃起の発現報告がみられました。その後ED治療薬(先発品バイアグラ)に用いられるようになりました。
製薬会社であるファイザーでは ED (勃起不全)や肺動脈性肺高血圧症の経口治療薬としてクエン酸塩の形態にて用いられています。

タダラフィルは米国のイーライリリー・アンド・カンパニーが開発したED治療薬シアリスの有効主成分の名称です。別名「ウィークエンドピル」と呼ばれており、これはアメリカでの愛称あるいは俗称で、有効成分タダラフィルがもつ持続時間の長さに由来しています。
他のED治療薬(シルデナフィル、バルデナフィル等)は、肝臓から出される薬物代謝酵素のはたらきによって、比較的早い段階で他の物質に変換されて、トイレなどで体外に排出されてしまうという性質があり有効成分が長時間体内にはとどまっていません。しかしこのタダラフィルについては、効き目が生じるのは服用から2~3時間後と遅いのですが、同様に体内で代謝される速度も遅いため、長時間体内に留まり効果を持続することができるのです。

 

効能

シルデナフィル及びタダラフィルは、生体内で正常に勃起を促す環状グアノシン一リン酸(cGMP)の分解を行っている5型ホスホジエステラーゼ (PDE-5) の酵素活性を阻害します。これが陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増えることによって機能する仕組みとなります。

 

環状グアノシン一リン酸(cGMP)について(Wikipedia)

ホスホジエステラーゼ について(Wikipedia)

副作用

クエン酸シルデナフィルには、血流増加に伴う副作用が確認されています。

日本国内のデータでは、クエン酸シルデナフィルを25mg~50mg投与された157人の被験者のうち、40人に副作用が確認できたとされています。以下は、確認された副作用とその割合です。

  • 頭痛-12.74%
  • ほてり-10.19%
  • 視覚障害-1.91%

タダラフィルの臨床試験では全体の29.0%に副作用が見られました。多くみられたものには、頭痛、ほてりなどがありますが、これは重度でなければ薬の効果の現れとしても見ることができます。

しかし重大な副作用には、発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson症候群が起きることがあります。

また硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニコランジル等の硝酸エステル系薬剤)との併用により降圧作用が増強し、急激な血圧下降させることがあるので併用は禁忌とされています。

効果の仕組み

通常の勃起では、勃起後にcGMP(環状グアノシン一リン酸)が血管細胞内に増えることによって、血管が弛緩し勃起がおさまります。しかし、シルデナフィル及びタダラフィルを服用すると勃起後も血管が弛緩しないため、通常よりも勃起が持続するとされています。
シルデナフィル及びタダラフィルによる効果はこのような仕組みで起こるため、服用したとしても性的刺激を受けることがなければ、勃起することは難しいとされています。服用によって勃起後の維持力・硬さなどを改善できる可能性はありますが、媚薬のような興奮作用を発生させ、勃起自体を引き起こす治療薬ではありません。
男性にとって夢の治療薬と言われているシルデナフィル及びタダラフィルは 服用する事により、勃起不全の悩みが改善されたといったケースが多くみられます。ただし、全ての方、またどのような状況にも有効であるわけではありません。

併用禁止薬

シルデナフィル及びタダラフィルは血管拡張に伴う血圧の低下を招きますので、狭心症発作の治療のためのニトログリセンや硝酸イソソルビドなどを併用すると血圧が危険なレベルまで低下し、死亡する可能性もあります。 このような重篤な有害事象が起こる薬剤の組み合わせを「併用禁忌」と表現し、併用することを禁止しています。

クエン酸シルデナフィル)と併用禁忌の薬物

  • 硝酸イソソルビド
  • 亜硝酸アミル
  • 硝酸イソソルビド
  • ニトロプルシドナトリウム
  • ニトログリセリン
  • ニコランジル
  • ニプラジロール