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女性のEDについて

FSD(Female Sexual Dysfunction/女性性機能障害

EDに代表される性機能障害は男性に限定されたものではありません。

女性にも同じ症状が起こります。

  1. 男性を受け入れる状態にならない(膣内が濡れないなどの不適応状態)
  2. 行為自体が痛みを伴ってしまい、快感を得られない(性興奮障害)
  3. 男性自体に嫌悪感を抱いてしまう(性嫌悪症)

実際に行為をおこなえた場合であっても苦痛を伴い十分に満足できない場合があります。

パートナーに問題がある場合も多いですが、自慰行為(マスターベーション)で満足しても、対人との行為には満足しない場合(オーガニズム障害)を女性の性機能障害といいます。

一説によると、女性が一生のなかでFSDを経験する確率は30~50%とも言われています。また日本社会では今まで公にされづらいテーマであったため、日本人の認識が低い傾向があります。

  1. FDS(Wikipedia)
  2. 性嫌悪(Wikipedia)

パートナー(男性)側から見ると女性の嫌悪感や苦痛を伴う様子を見ることによって、自分自身が受け入れられていないと考えてしまうことがあります。
そのときは「実は女性にも特有の病気がある」とわかっていればお互いに理解しあえることがあります。

女性向けの医療機関、相談窓口も非常に増えており、プライベートを守る工夫もされています。その為現在は男性だけでなく、女性も気軽に診察ができる社会になりつつあります。

女性向けの医療機関、相談窓口も非常に増えており、プライベートを守る工夫もされています。その為現在は男性だけでなく、女性も気軽に診察ができる社会になりつつあります。パートナー(男性)側から見ると女性の嫌悪感や苦痛を伴う様子を見ることによって、自分自身が受け入れられていないと考えてしまうことがあります。

そのときは「実は女性にも特有の病気がある」とわかっていればお互いに理解しあえることがあります。

女性の性機能障害を正しくとらえる

男性は肉体的な変化(加齢、衰え)によりEDを発症することがありますが、女性は心持ち(メンタル)な部分が非常に多く占めていることがあります。
男女の行為は男性の一方的な喜びだけではなく、パートナー同士がお互いに満足する、幸福感を分かち合うものです。
女性は行為の途中で時には痛みや苦痛があるものだと言われますがそれは間違いです。行為中の苦痛も性機能障害の一つです。しかしながら、女性は我慢しているので、そこから抜けられないばかりか、男性も女性も痛がることを異常だと思わなくなります。
パートナーの望みに苦痛を我慢してまで一方的に受け入れるのではなく相手に伝えることが大切です。
行為において、女性に苦痛がある、または、満足の得られない状態を女性性機能障害(FSD)と言います。
日本では男性のED(勃起障害)が大きく周知され、公に語られ始めたのに対し、女性の性機能障害については情報も少なく、存在そのものもあまり知られていません。また、女性の性機能障害についての研究は実際まだあまり進んでいません。
女性性機能障害は、女性ひとりひとりの身体的・精神的状態で症状が異なる上、女性のデリケートな「からだ」と「こころ」が絡み合い、症状を複雑にしています。また、パートナーのEDが女性性機能障害を引き起こし、一方でまた女性性機能障害がEDの原因となっている場合も数多くあります。

FSDになる原因

女性性機能障害は主に「こころ」が原因だといわれます。性を拒否する心の奥底には、育ってきた環境やこれまでの体験してきたことのいわゆるトラウマ、長年の夫婦間の葛藤が原因となっていることが多いようです。

主な心理的原因

  • 反性的教育(性を汚らしいものと育てられた環境)<br> →正確な知識の欠如につながる
  • 母親の過干渉(精神的に自立できていない)→男性との交際に抵抗感を持ち、関わることに嫌悪感を抱く。
  • レイプ体験
  • 近親姦体験
  • 中絶·死産
  • パートナーのED
  • 極度の怖がり、痛がり

心因性のトラウマは短期間では解決せず、間違った解釈は悪い方向へ進む可能性があります。自分自身で変調を感じ取ったら早めに医療機関での診察を推奨いたします。

主な身体的原因

  • 加齢によるホルモン不足(膣の乾燥・萎縮→男性を受け入れる状態になりにくい)
  • 膀胱炎(炎症による行為の苦痛)
  • 膣炎
  • 甲状腺機能低下
  • 糖尿病
  • 薬物の副作用(経口避妊薬・抗ウツ剤)
  • 骨盤内手術の後遺症

医療機関への相談

婦人科や精神科の専門医を訪ねると行為の苦痛を性機能障害として扱う専門の医療機関がありますので相談することができます。

治療の流れは――まず症状を把握するための問診や原因を特定するための心理テストなどが行われます。また、婦人科では身体的な原因がないか内診もあります。

おおよその症状や原因がつかめたら、カウンセリングを繰り返しながら心理療法や行動療法によって治療が進められます。症状によっては抗うつ剤や漢方の投与、ホルモン補充、潤滑ゼリーなどが処方されることもあります。